福山市の空き家の片付けで多いご相談

売却前の片付け
不動産会社に査定や内覧を頼む前に、家財を運び出して部屋を空けておくご相談です。相続した家を売る場合は、税金の特例も頭に入れておきます。昭和56年5月31日以前に建てられた家を相続し、2027年12月31日までに売るなど一定の要件を満たすと、譲渡所得から最高3,000万円が控除されます(相続人が3人以上なら1人2,000万円)。申告には、福山市の建築指導課が交付する「被相続人居住用家屋等確認書」が要ります。
確認書の申請では、相続のあと誰も使っていなかったことを書類で示します。その証明に使えるのが、電気・水道・ガスの使用中止日がわかる領収書や料金請求書です。片付けの途中で公共料金の書類が出てきたら、捨てずに別の箱へ取り分けておきましょう。
解体前の残置物の撤去
家を取り壊すと決めた場合、家具や布団、食器といった家財は工事の前に運び出しておきます。環境省の通知(2018年6月22日)では、解体で出る木くずやがれきの処理は工事の元請業者の責任ですが、家に残された家財(残置物)の処理は建物の所有者の責任です。家庭から出る残置物は一般廃棄物にあたるため、運ぶ事業者には福山市の許可が要ります(許可の確かめ方)。
解体業者の見積もりに家財の処分が入っているかどうかで、片付けの範囲が変わります。両方の見積書を並べて、同じ物を二重に数えていないか確かめてください。
賃貸に出す前の片付け
空き家を貸すと決めたら、借り手が入れるように家財を減らし、残す設備と処分する物を分けます。借り手探しには、福山市が宅建協会との協定で運営する空き家バンク(スマイミー福山)も使えます。
一つ注意があります。上で触れた3,000万円の特例は、相続から売るまでのあいだに家を貸していないことが要件です。いったん貸してから売ると、特例は使えません。貸すか売るかを決めてから、片付けの範囲を決めましょう。
長く閉めていた家(カビ・虫・湿気)
国の基本指針は、空き家は不具合に気づきにくく、傷みが早く進みやすいと書いています。予防として求められているのが、定期的な通気と換気です。悪臭の原因には、排水口の水がなくなる「封水切れ」や、腐ったごみが挙げられています。
長く閉めていた家に入ったら、まず窓を開けて風を通します。冷蔵庫の中の食品や台所の生ごみは、臭いと虫のもとになるので、ほかの家財より先に出します。
庭・外回りの不用品
外回りには、市の収集に出せない物がたまりがちです。福山市のごみ分別辞典では、土と石は収集も処理もしないため、自宅の土に返すよう案内しています。ブロック、コンクリート、瓦も収集の対象外で、自分で処理するのが原則です(少量なら市の施設へ持ち込めます)。
空家法でいう「空家等」には、建物だけでなく敷地の立木も含まれます。伸びた庭木や枯れかけた大枝も、片付けとあわせて見積もりに入れるかを決めておきましょう。
片付け後の見回りと郵便物
家財を出し終えても、空き家の管理は続きます。国の指針は、日ごろの管理として郵便物の確認・整理と、冬場に給水管の元栓を閉めることを挙げています。亡くなった方あての郵便物は家族の住所へ転送されないので、ポストは見回りのたびに確かめます。
遠くに住んでいて自分で見回れない場合、国の指針は管理を事業者などに任せることも考えられるとしています。福山市は4つの団体を空家等管理活用支援法人に指定し、管理や活用の相談先として案内しています(2026年8月3日更新)。鍵の預け方など、離れて暮らしながら片付けを頼む方法は実家の片付けで説明しています。

福山市で遺品整理をご検討の方へ
- フォームから、片付けの範囲や時期をそのまま相談できます
- 訪問見積もりで作業内容と税込の金額を確かめてから、依頼するかを決められます
- 提携事業者の一般廃棄物収集運搬業許可や古物商許可は、確認できた番号を本サイトに載せます
福山市の空き家の補助制度と相談先(2026年10月4日時点)
福山市の空き家の補助は、解体・改修・地域での活用を支えるもので、個人が家財の片付けだけに使える制度はありません。どれも要件があり、市は使う前に必ず建築指導課へ問い合わせるよう案内しています。
空家除却支援事業補助
危険な空き家などの解体費の3分の1以内、上限50万円。2026年4月21日に受付が始まり、2027年1月末まで(予算に達した時点で終了)。家財道具などの残置物の処分と、庭木・庭石の撤去は対象外です空家等地域活性化推進事業補助
対象に家財等の処分を含みますが、申請者は学区のまちづくり推進委員会と自治会(町内会)に限られます。改修費等の4分の3以内、上限45万円で、受付中(先着順、予算に達した時点で終了)空家リノベーション事業補助
2026年度の受付は10月2日に終わりました空き家バンク
売る・貸すと決めた家は、宅建協会との協定によるスマイミー福山で紹介されます
相談先として、市のページは建築指導課の空き家対策担当のほか、消費生活センター、広島司法書士会の福山総合相談センター、ひろしま空き家の窓口を載せています。
空き家を管理しないと空家法でどうなるか
空家法は、空き家の所有者や管理者に、周りの暮らしに悪い影響を与えないよう適切に管理する努力を求めています(第5条)。福山市は2015年12月22日に福山市空家等対策条例を定め、所有者に適切な管理を呼びかけています。
管理が行き届かず、放っておけば危険な「特定空家等」になるおそれがある家は「管理不全空家等」として、市から指導を受けることがあります。それでも改善されなければ勧告に進みます(第13条)。国土交通省の資料では、勧告を受けた家の敷地は、固定資産税の住宅用地特例から外れます。この特例は、200㎡以下の部分の課税標準を6分の1にする仕組みです。片付けと見回りを続けることは、この手前で止めるための手段でもあります。
